水の硬度による茶の味わいの違い
お茶は水(湯)を使って茶葉の中の香気成分を抽出した液体です。
材料(素材)はシンプルに
水・茶葉 以上です。
言われてみれば当然ですが
茶葉の質とともに水の質も重要になってくるはずです。
よく
「台湾のお茶屋さんで飲んだのと味が違う気がする」
という話を耳にしますが
もちろん
茶器や煎れ方、外気温などにも左右されますが
水の質(硬度)の違いが大きいかも知れません。
維仁茶坊のある大垣市は
「水の都」として有名で
そこかしこに美味しい湧水があります。
伊吹山系の伏流水が湧く泉からは、まさに甘露が流れています。
水道水もこの伏流水を水源地で採取しているのですが
大垣市の水道水の硬度は54mg/L
近所の湧水の硬度は62mg/L
程度です。
一方で台湾の硬度はどうでしょうか?
コチラに主だった採水地ごとの硬度が出ています。
台北市内のお茶屋さんがありそうなところでは
30~40mg/L 前後
といった所でしょうか
そして
南投県鹿谷郷は 104mg/L と少し硬めの水です
ちなみに
日本でよく売られているミネラルウォーターは
南アルプス天然水 30mg/L
asahi 天然水 六甲 40mg/L
ですので
これらのミネラルウォーターで煎れると台北のお茶屋さんに近付くかもしれません。
鹿谷で作られたお茶を飲むには鹿谷の水。。。
そう考え
試しに日本で比較的簡単に手に入れられる
中硬度の水:ファミマの天然水 霧島(硬度150mg/L)
で炭香を煎れてみました。
水色は鮮やかに出て甘味の「厚さ」も感じられます。
しかし
喉ごしでは茶の香気とともに水の硬さも感じられ
淡い余韻が長続きしません。。。
大垣の水道水とブレンドし、100前後に調整したところ
この「硬さ」がグッと抑えられ茶の厚みを感じられるようになりました。
やはり
空気と水・・・ですね。
みなさんも
色々と試してみて下さい。
そしていつか
台湾で空気を楽しみつつお茶をしましょう。
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0を1にすることを目指すお茶屋が、
皆さんにとっての台湾経験を0から1に変えることができるきっかけになれば幸いです。 店主敬白
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