茶こし付きマグでお手軽に

台湾茶(凍頂烏龍茶)をおすすめするにあたって、よく聞かれるのが

「煎れ方が分からない」

「煎れるのが難しそう」

という言葉です。


確かに台湾の茶芸館などでは、工夫茶という作法に則ったお茶の煎れ方をしてくれますが、

肩肘張らずに、気楽に楽しめば良いのです。


そこで、普段から気軽に台湾茶に接していただくためにオススメしたいのが

“茶こし付きマグカップを使う” という事です。



こんな感じで、マグと茶こしと蓋がセットになっています。

これは、鶯歌でかってきた大きめのものですが、Relafine では小ぶりの使いやすいものを扱っています。


手順は至って簡単です。

  1. ポットのお湯をカップに半分ほど入れて全体を温めておく
  2. ポット(ヤカン)のお湯を再沸騰させる
  3. カップのお湯を捨てて茶こしの底に満遍なく拡がる程度の茶葉を入れる
  4. 熱湯を茶こしの一番上の穴が隠れる程度に注ぐ
  5. 蓋をして2分ほど待つ
  6. 蓋を外し茶こしを引き上げて、トレー代わりの蓋の上に置く
  7. 立ち上る香気とともにお茶を楽しむ

以上です。


1.ポットのお湯をカップに半分ほど入れて全体を温めておく

これがかなり重要なポイントです。

貴妃蟬涎茶など一部を除いて半発酵の台湾茶は熱湯で煎れる必要があります。

また、抽出中に温度が下がると充分な花香を引き出せなかったり、苦みが出たり、薄っぺらい味になったりしてしまいます。

そのため、ガラスのように気泡のない容器ではなく、磁器や陶器のように素材に気泡が含まれ保温性の高いものを使うことをオススメします。

さらに、予めカップを温めることで、素材の気泡も温め、保温性が高まります。


2.ポット(ヤカン)のお湯を再沸騰させる

カップを温めている間にポットのお湯を使う方は再沸騰させておきましょう。

台湾茶を美味しく煎れるために唯一守らなくてはいけないこと

熱湯を使う&抽出中の温度を下げないこと

です。


3.カップのお湯を捨てて茶こしの底に満遍なく拡がる程度の茶葉を入れる

カップが温まったら、カップのお湯を捨て

茶葉を茶こしの底にパラパラと拡がって底が何となく隠れる程度に入れます。

写真は 維仁茶行の四季春茶 です。

茶葉の大きな 凍頂烏龍茶 などは少し少なめから始めて、好みの量を見つけてください・・・。


4.熱湯を茶こしの一番上の穴が隠れる程度に注ぐ

沸騰したお湯を茶葉に回しかけるようにして

茶こしの一番上の穴が隠れる程度まで注ぎます。

しっかりと予熱されたカップからは、ゆらゆらと柔らかな湯気が立ち上ります。


5.蓋をして2分ほど待つ

蓋をしてゆっくりと茶葉から滋味がしみ出してくるのを待ちましょう。

あくまでも2分というのは目安です。

最初は “茶葉少なめ、時間短め” から始めて、薄めが好き・濃いめが好き など

自分の好みに合った茶葉の量と時間を見つけてください。


6.蓋を外し茶こしを引き上げて、トレー代わりの蓋の上に置く

蓋を開けると、爽やかな香気が漂います。

茶こしを引き上げ、しっかりと滴を切ったあと

蓋を裏返し(茶こし付きマグの蓋はトレーになっています)茶こしを置きます。


初めての方は、その香気と透明感のある茶湯の色に驚かれる事でしょう。


7.立ち上る香気とともにお茶を楽しむ

さぁ、あとは甘い花香とともに

ゆっくりとリラックスタイムをお過ごしください。




健康的な茶葉は、ゆっくりと一定の速度で茶葉の中の成分(茶質)を放出していくため

煎を重ねるごとに豊かな香りと表情を変えていきます。

ちゃんと温度低下に気をつけて煎れる事で凍頂烏龍茶や四季春などでは5〜6煎、阿里山金萱茶で4〜5煎は充分に楽しむ事ができます。


オフィスでのデスクワークのお供に、茶こし付きマグカップがあると

一日中、香りの変化とともに台湾茶を楽しむ事ができます。

まずは気楽に始めてみてくださいね。


weiren tea 維仁茶坊(ゆいじんちゃぼう)

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