蓋椀と茶壺(急須)の違い

セミナーやお客様からのお問い合わせでよく聞かれることに

蓋椀と急須とどちらがよいですか?とか

違いは何ですか?という質問があります。

蓋椀と急須の差については

勿論、形状の差によってお湯の対流の仕方や茶葉の開き方に差はあるのですが

それ以上に、素材(材質)による差の方が大きいと思います。


写真のように、

多くの蓋椀は磁器、急須は陶器の事が多いので

差の大部分は磁器か陶器かによる所が大きいと。。。


それぞれの違いですが、

磁器の蓋椀は、茶葉の個性を反映した茶湯になります。

抜きんでた部分を強調してくれるので、

甘味や香りといった部分を増強してくれる一方で

雑味やエグみ、劣化した煤けた感じなども強調されます。

味の角(かど)を角として残したままになります。

・・・鑑定杯が磁器なのもそういう理由だと思います。


一方、陶器の急須は、茶葉の持つポテンシャルを丸くまとめ直してくれます。

イメージとしては、構造的に陶器の持つ細かな気泡が活性炭のような役割で

尖った部分を全て吸収して削ってくれる感じでしょうか。

あるところは5点、あるところは3点と、いびつな形をしていた味を

全部まとめて4点にしてくれる・・・そんな印象です。


同じ茶葉を両方の茶器で煎れると

「こんなに違うの?」と言うくらい差が出ます。

どちらが良いの?と言われると・・・

それはもう好みの問題ですので、なんとも言えませんが。

ただ、そのシーズン毎の特徴や加工の具合・塩梅を感じやすいという点では

私の好みとしては蓋椀です。


皆さんも、色んな茶器でお茶を煎れて

その味わいの差を楽しんでみて下さい。


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仕入れがままならない世界情勢ですので

在庫がないものが多いですが・・・通販のページもよろしくお願いいたします。

凍頂烏龍茶 伝統(紅水醇香)は、まだ在庫もありますし

私たちがオススメする、蓋椀で味わっていただきたいお茶です。


0を1にすることを目指すお茶屋が、皆さんにとっての台湾経験を0から1に変えることができるきっかけになれば幸いです。    

                                    店主敬白

weiren tea 維仁茶坊(ゆいじんちゃぼう)

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